冥王星と木星と土星の山羊座、天王星の牡牛座、太陽と水星が乙女座(水星が乙女座は9月5日まで)と、地の星座がとても多く、しかも3種類の地の星座が揃うこの時期は、生活のいろいろな側面において『実体として感覚的に捉えることのできる物事』に、過度にとらわれやすい時期と言えるでしょう。
 具体的には、社会的立場の向上のための野心的な行動(山羊座)や、自分の身の回りの快適な環境を維持する行動(牡牛座)、より理想的で完全な自分に近づけるための行動(乙女座)などが挙げられると思います。今までも天体配置が地の星座に偏りがちだったところに加えて、乙女座が加わったので『実体として感覚的に捉えることのできる物事』以外への関心が低くなりがちな点には注意が必要です。意識的に他の元素の行動にも気を配るとバランスが取れるでしょう。(とくに第1週目は要注意。2週目は、水星が天秤座にそして金星が獅子座に入るので少しバランスは良くなるでしょう。)とくに、太陽星座が地の星座の人や、自分のホロスコープ上に地の星座が多い人は注意してください。

 次に、天体同士のアスペクト(特定のエネルギー関係を作る角度)から、この月の運気を読みます。
 9月以前から続く、ここ最近の木星と土星と冥王星のそれぞれのアスペクトの影響で、なんだか先の見えない現実に閉じ込められているように感じておられる方も多いのではないでしょうか。(現実的にもコロナやそれにまつわる経済不況などが起こっている)ただ、そんな中でも、魚座の海王星とのアスペクトの影響で、自分の魂の在り方に照らし合わせて現実的な生き方を調整していけるという運気もありますので、やみくもな自己防衛や現状維持を決め込むのではなく、限られた選択肢の中でも何か少しでも自分の心や感情を犠牲にしないやり方を探しながら、丁寧に現実に向き合って行くことをお勧めします。
 9月のエネルギーの動きは、これらに加えて、金星と火星の他の天体とのハードなアスペクト、太陽のソフトなアスペクトなどがあります。
 この時期、蟹座から獅子座に位置する金星は、土星や冥王星、火星や天王星とハードなアスペクトを作りながら移動していきます。蟹座の後半から獅子座の最初の方の度数の人たちは、心地よさを感じる気持ちや他者との愛情関係などにおいて、過度に禁欲的になったり、自意識過剰だったり、独りよがりだったりと、うまくコントロールしにくい誘引があるので注意しましょう。
 火星が位置する牡羊座の人たちは、先月に引き続き、土星や冥王星との難しい配置の影響で、いつも自分の欲求を過度に抑圧されるような感覚や状況に悩まされ、人によっては健康を害するほどに自分を追い詰めたり、事故や怪我などに遭いやすいという傾向がありますので、くれぐれも注意が必要です。意識的にリラックスするように心がけたり、こういう誘引が働いている時期だということを認識して、危険な状況を避けたり、ストレスを意図的に緩和するように取り組んでみると良いでしょう。
 また、この時期の太陽が位置する乙女座の人たちは、この期間全体を通して、大枠的で公平な視点で、穏やかで責任ある態度で自分の目標とする物事にしっかりと取り組む事ができる時ですので、有効に活かしましょう。9月10日前後は、少し夢想的で非現実的な感情に振り回されやすい点には注意してください。