はじめて「占い」を体験したときのこと

 私がはじめて、本格的な「占い」というものに出会ったのは「人の紹介でしか見ないという占い師さん」に、叔母に連れて行ってもらった時だったように思います。
 もう30年以上も前の話で、かなり記憶があいまいなのですが、とても面白い体験だったのでお伝えしてみようと思います。
 場所は、金沢市の一見ふつうの住宅街の一角にある、とても風情を感じる数軒の長屋のひとつ。
 占い師さんは、きちんと着物を着こなした響く声が印象的な、かなりご高齢の男性の方でした。
 叔母があらかじめ電話で予約した時間にそちらを訪問して、大人3人が入ればもういっぱいになるほど狭く、所狭しと茶色く変色した本や書物、ファイルなどがうず高く雑然と積まれてた部屋に通されました。
 時間は1時間と決められていて、占ってもらう人全員の生年月日と名前を紙に書いて渡すと、いくつかの資料を使って手早く各人を調べて、悩みの内容や私と相手との関係などを質問されたりしました。驚いたのは、かなりひどい弱視の人を「この人は相当眼が悪いだろう」と言い当てた事。他にもいくつか、先天性的な身体的欠陥や宿命的な性質を「決まっている事だからね」と明確にテキパキと当てておられました。あとは、悩んでいる本人に対して気休めになるような事はほとんど言わず「それはどうにもならない事!」とか「無理!」などと結構はっきり言われた事(笑)。あまりにも無下に言い切られて焦りながら「でも、私はこうしたいのですが」と言い募ると「それは小知!」と少しキツめに怒られて「大知で生きなさい!」と諭されたりして、さらに面食らいました。